【スバル レヴォーグレイバック 新型試乗】安全安全ってアピールするけれど、特別すごいの?…岩貞るみこ 今回のワンポイント確認は、「安全安全ってアピールするけれど、レイバックって特別すごいの?」である。 相変わらず、ボンネットに穴が開いているスポーツ魂の血統を引き継ぐレイバックである。この穴だけで、猛々しいというか、雄々しいというか、スバルのゆずれない信念のようなものを感じてしまう。「不器用ですから」というスバル技術者のつぶやきが、この穴から漏れ出しているようだ。 1.8リットル+ターボのエンジンを、ATのような段がない、リニアトロニックと呼ばれる無段階のCVTで動かすと、滑らかで力強い加速を味わえる。リニアと名前に付けられているとおり、アクセルペダルの踏み込みに対して、まさにリニアであり、エンジン音の無駄な抑揚がなく一直線でシンプルに加速していく。しかも、重い。ずっしりと足応えのある踏み心地なのである。 スバルを運転していつも感じるのが、後輪の活躍ぶりである。ハンドルを切ると、前輪が向きを変えたのと同時に、後輪がぐいぐいと行きたい方向に押してくる。このところ、同じように感じるクルマもちらほらあるけれど、スバルのそれは格が違う。200%増し(筆者の感想です)で明らかに押してくるのだ。そこから生まれるのは、コーナーを曲がるときの安心感だ。クルマの挙動が安定しているがゆえの、包まれるような積極的な安心感である。 さて、このところ、軽自動車に至るまで衝突被害軽減ブレーキ等々の自動運転技術が採用され、差別化ができなくなってきた。しかし、相変わらずスバルは、安全技術を前面に打ち出してアピールをしている。そんなに言うほど違うのか? という疑問を持つ人も少なくないだろう。しかし、走り出して5分。その違いは明らかだった。 前方に障害物があるときに警告~ブレーキをかける衝突被害軽減ブレーキこそテストはできなかったけれど、走り始めるといつの間にか、数々の安全装置に守られていることが伝わってくる。車線をはずれそうになると警告し、ハンドルをくっともどそうとする。カーブの前にくると、速度をすっと低くしてくれる。信号待ちしているときは先行車が発進してもぼーっとしていると教えてくれるし、先行車がいなくても、やっぱり教えてくれる。 こうした数々のアシスト機能が、実にさりげなく上手に組み合わさり