7日秋田市で、7月の記録的な大雨で車が被害を受けた人を対象に貸し出されている車のタイヤ交換が行われた。作業にあたったのは、自動車の整備士を目指す市内の専門学校生だ。
真剣な表情で作業しているのは、秋田市の秋田技術専門校の学生。来春から自動車の整備士として働く11人が、日本カーシェアリング協会が貸し出している車のタイヤ交換にあたった。
協会は2011年の東日本大震災をきっかけに設立され、自然災害が発生した際に、個人や団体に車を無料で貸し出している。現在、7月の記録的な大雨で被害を受けた人に44台を貸し出していて、タイヤを交換したのはこのうちの40台だ。
冬タイヤを取り付けたら、空気圧を調整し、ナットを締め付ける。
学生たちは普段、練習用の車を使ってタイヤの着脱をしているが、持ち主のいる車を扱うのは初めて。互いに声を掛け合いながら、緊張感を持って丁寧に作業していた。
学生:
「ホイールナットを傷つけないようにとか、いろいろ危ない作業があるので、声かけをしながら危険なことがないよう気を付けました。来年から本格的にお客さんの車を扱うので、それに生かしていければと思います」
取り付けられたタイヤとホイールは、車と共に寄付されたもののほか、協会の活動に賛同する6メーカーから協賛された新しいものもある。
また、ウォッシャー液の補充やワイパーのゴムの点検も行われ、冬道を走る準備が整った。利用者も一安心だ。
利用者:
「これから冬になってスタットレスが必要になることが多いので、安全に車を使わせてもらえるのは本当に助かります」
日本カーシェアリング協会・西條 里美 事務局長:
「メーカーにタイヤを協力してもらえないか相談して、その取り付けを、実際に自動車整備士を目指している学生が作業するという一連の流れが、温かい支援の輪がつくれていて良いなと思います。より安心・安全に支援活動の終わりまで使ってもらえたらうれしいです」
日本カーシェアリング協会は12月20日まで車を貸し出している。